2025年2月8日土曜日、大阪市中央区にある大阪府立中央聴覚支援学校の高等部1階の廊下改修工事完成セレモニーにご招待を受けました。

私が当クラブの社会奉仕委員長を仰せつかったのは2023‐24年度。2024年4月、同校で開催予定の「出前クラシックコンサート」打ち合わせのために架電した際、同校校長先生から、実は最終学年を迎えた高等部専攻科生による母校の教育環境改善と情報発信をテーマとした『母校改善プロジェクト〈高等部 1階廊下改修工事〉』を進めたいとしているところ、経費捻出に大変苦慮しているとのお話を承りました。企画した生徒たちは同校に幼稚部から在籍している者もいて、愛情たっぷりで熱い先生方がたくさんの素晴らしい学校なのに、校舎が古いせいで高等部への入学志願者が年々減っている現状を打開するにはリノベーションしかないと先生の助けを借りながら当該企画書を作成したというものでありました。当クラブでの取り組みとなると次年度事業になり、「今」に間にどうしても合わないため、当該年度の会長にご相談を申し上げ、クラブ外の取り組みとして私のほうでお引き受けすることをお許しいただきました。

お世辞にも明るくなどないエントランス廊下の改修工事にかける生徒たちと先生方の熱い思いを受けて協力を申し出たものでありましたが、本当に楽しい半年でした。5月、緊張のプレゼンテーションを経て、ロゴ入りのTシャツなどを作成し着用してもらい、夏の暑い日も冬の寒い日も仲間や先生、学校中を巻き込んで、それは、単なる改修工事ではなく、とても意義のあるプロジェクトにしつらえた中心生徒たちを心から誇らしく思いました。

通常、支援されることの多い生徒たちの自己有用感を育むプラットフォーム『すずかけ工務店』。この教育活動を目的とする『すずかけ工務店』という架空の工事会社施工による『母校への恩返し』と『未来への希望』の象徴、壁面改修工事が見事完成し、セレモニーの終盤、最後のプレートをビスで止める工程を盛り込んでもらって、泣くなというほうが難しい環境のなか必死にこらえ乗り切りました。大阪府教育庁が進めるLED化のタイミングも重なって一段と明るさが増しましたが、本当に感動以外のなにものでもありませんでした。

今季最大寒波襲来で極寒のなか心温まるセレモニーで、出席させていただいた当社の若い社員たちも感激していて、社主のロータリー活動について知る機会にもなったと思います。ロータリー活動で生まれた支援学校の皆さまとの出逢いに心から感謝です。

2023-24年度 社会奉仕委員長 阿江 九美子